1. 鳥取の気候の特徴
鳥取は日本海側気候で、夏は気温も湿度も高く、冬には積雪が数十センチになることもあります。そのため、寒さ対策が必要です。一方で、台風の影響も受けやすく、強風や大雨への備えも欠かせません。
2. 断熱性能・気密性能
冬の寒さをしっかり防ぐには高気密・高断熱住宅が必須です。UA値(外皮平均熱貫流率)は低いほど断熱性能が高く、C値(相当隙間面積)は低いほど隙間が少ないことを示します。
UA値・C値が低い家は外気温の影響を受けにくく、エアコン1台で家全体を夏は涼しく、冬は暖かくすることが可能になります。また、熱が逃げにくいため電気代も抑えられます。
さらに室温が安定することで、ヒートショックや熱中症のリスクも減少します。
鳥取県には独自の基準と補助金があり、「NE-ST」基準をクリアすると最大150万円の補助が受けられます。

まずはT-G1を標準でクリアできる会社を選び、その上でT-G2も検討すると良いでしょう。その増額分は光熱費で回収でき、普段の快適性も大きく向上します。
3. 耐震性能
鳥取県は大きな地震が少ない地域ですが、過去には「鳥取地震(1943年)」や2016年の「鳥取中部地震」がありました。今後は南海トラフ地震の発生も予想されるため、耐震等級3(最高ランク)を取得することをおすすめします。
注意すべきは、「耐震等級3相当」と表示している会社です。「相当」では地震保険の割引対象になりません。
工務店に「構造計算していますか?」と質問し、許容応力度計算で耐震等級3ですと答えられるなら信頼性が高いと言えます。
4. 換気システム
住宅で使用されるのは第1種換気と第3種換気です。
- 第1種換気:吸気・排気を機械でコントロール。湿度・温度調整が可能で快適だが価格は高め。
- 第3種換気:吸気は自然、排気のみ機械で行う。外気がそのまま入るため室温を一定に保ちにくい。
また、気密性能が低いと計画換気が機能しにくくなるため注意が必要です。
5. 鳥取の工務店が採用する標準仕様の例
- 少なくとも「NE-ST」T-G1をクリアする断熱・気密性能
- 樹脂サッシ+Low-Eガラス
- 耐震等級3(相当ではない)
- 無垢材や調湿建材を使った内装
6. まとめ
鳥取で快適に暮らすには、「断熱・気密・耐震・換気」の4つをバランスよく考えることが重要です。まずは工務店に相談し、標準仕様を確認してから家づくりを進めることで、失敗を防げます。